不動産は一生に一度の大きな買い物になりますので、購入希望者の方が複数回の内覧を求めることも少なくありません。
売主としては、物件内覧(内見)に応じる必要がありますが、実際にどのように対応すればいいのでしょうか?また、事前に準備しておくべきことはあるのでしょうか?
今回は物件内覧を成功させるポイントについて、考えていきたいと思います。
物件内覧の目的と重要性について
物件内覧は、購入希望者が物件を直接見て、その状態や雰囲気を確認する機会です。
写真や図面だけでは分からないリアルな情報を得るため、内覧は売買契約の重要なプロセスとなります。
特に、内覧時の印象が購入者の決断に大きく影響を与えるため、売主にとっても非常に重要です。
一般的に購入希望者が内覧を通じて確認する主なポイントは以下の通りです:
- 物件の状態— 建物の外観や内装、設備の状態をチェックします。
- 広さと間取り— 実際のスペース感や動線を確認します。
- 周辺環境— 騒音や日当たり、近隣の雰囲気などを直接感じることができます。
これらのポイントは、購入希望者が「この物件に住みたいかどうか」を判断する材料となります。そのため、売主としては良い印象を与える準備が求められます。
また、購入希望者が他の物件と比較検討する場合、内覧での印象が決定的な要素になることもあります。そのため、可能な限り物件の魅力を引き出す努力をすることが重要です。
物件内覧の成功ポイント
物件内覧は、売却対象となっている物件をアピールする機会となりますので、購入希望者に良い印象を与えるための準備が重要となります。
具体的には下記のようなポイントに注意しましょう。
整理整頓と清掃
室内は清潔で整然とした状態を保ちましょう。特に水回りや玄関などの印象が重要です。カビや汚れが目立つ場所を重点的に掃除し、必要に応じてリペアを行うことも検討してください。
空間を広く見せる工夫
不要な家具や荷物を減らし、空間を広く感じさせる工夫をしましょう。ミニマリズムを意識し、各部屋の目的が分かりやすいように整理整頓をすることも必要です。
明るさを意識
カーテンを開けて自然光を取り入れたり、照明を活用して明るい雰囲気を作り出すことが大切です。暗い場所には補助照明を設置するなど、全体のバランスを整えましょう。
香りの演出
清潔感を高めるため、強すぎない自然な香りを取り入れるのも効果的です。換気をしっかり行い、空気のこもりを防ぐようにしてください。
修理や改善の実施
購入希望者にマイナスイメージを与えないよう、修理が必要な箇所は事前に対応しましょう。特に目立つ部分(壁の汚れ、ドアのきしみなど)は重点的にチェックしてください。
想定される質問の回答を準備しておきましょう
物件内覧時には、購入希望者側の営業担当者が同行することが一般的ですが、物件情報を詳細に把握していない担当者も少なくありません。
このような場合、購入希望者から売主側に直接質問されることもありますので、想定される質問に対して、ある程度の回答を準備しておきましょう。
>想定される質問
- 買い物、病院、金融機関など、最寄りの生活利便施設について
- 通勤、通学時間の混み具合
- 幼稚園や保育園の倍率
- 小学校、中学校の雰囲気
- 近隣住戸とのトラブルの有無
- 上階からの騒音問題の有無
- 夜道の危険度
- 夜間の騒音
- 売却する理由
- 物件のメンテナンス履歴
- 近隣エリアの将来計画
購入希望者にとって、実際に生活している方からの情報は大変貴重です。踏み込んだ質問をしてくる方もいらっしゃいますので、印象を損なうことがないよう丁寧な回答を準備しておきましょう。
回答内容については、売却を依頼した不動産会社と事前相談することをおすすめします。経験豊富な担当者であれば、デメリットをカバーする答え方を熟知しているので、十分参考になると思います。
中古マンションを売却する場合は、管理組合・管理会社からの報告書や総会の議事録等を提示することで、購入希望者に安心感を与えることができます。現状に問題があっても、改善の方向で進んでいるのであれば、評価が上がることもありますので、管理関係の資料はきちんと準備しておきましょう。
また、共用部分の掲示板に住民へのお知らせや注意事項が掲示されている場合、掲示されている内容については、正直に伝えることが大切です。知らないことを事前に調査する必要はありませんが、知っていることはきちんと伝えなければなりません。隠し事は売却後のトラブルに発展することにもなりますので要注意です。
物件内覧に関する売主側の注意点
物件内覧は、不動産売却の成功に欠かせない重要なステップです。購入希望者に良い印象を与えるためには、事前の準備と細やかな気配りが求められます。清潔で魅力的な空間を提供し、購入希望者がその物件に住むイメージを描きやすくすることが大切です。
物件内覧の際には、購入希望者から「クローゼットの中を確認したい」「高さ・幅を測りたい」「写真撮影をしたい」などの要望が出ることがあります。
売主側としてどの程度まで許容できるかについては、事前に売却担当者に伝えておくことがトラブル防止に繋がります。
売却をスムーズに進めるためには、売却を依頼した不動産会社の担当者に、物件の強み・弱みを十分に理解してもらうことが重要となります。
時間的な余裕のある段階で、担当者と十分な事前打ち合わせを行い、物件内覧に臨むようにしましょう。
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